3Tクランク、コンロッド折れ角と連桿比(れんかんひ)

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おはようございます。

まずは、3Tクランクの比較です。

この30年で、2TG改2000ccは5基ほど組みました。

しかし、その間、何年も開いているので気付きませんでしたが、3Tクランクにも種類が在る様です。

WPC加工のシルバーのクランクは、シングルカムの3Tから私が抜いたので、エンジンの特定が出来ます。

このシルバーのクランクが14kg、そして、もう一本の3Tクランクが15kgです。

3TGか、13T用だと思われます。

僅か、1kgですが、ウエイトの幅が15mmと17mmで、2mmも違います。

そして、ウエイトの扇型の形状も僅かですが大きいですね~

また、ウエイトの反対側の形状も違います。

一般的に重いクランクがトルクが出ると言われていますが、必ずしもイコールでは在りません。

理屈的には、クランクが重いと一度、回転が上がると回転モーメントにより高回転の維持が可能ですが、回転が落ちてしまうと回転を回復するのに時間が掛かります。

全体重量が軽くてもウエイト側に重量を多く配分したクランクはトルクが出て高回転も回ります。

それも、エンジンの仕様や使用状況により異なります。

ただ、ピストン重量やコンロッド重量、コンロッド長、また下記で説明する連桿比(れんかんひ)等の設定で全て変わって来ますので、100%正解の答えは無いと思います。

上最期のクランクは、151E用のTRDレース用クランクで17kg在ります。

主にラリー用に用いられた様で、高回転よりトルクと耐久性を重視した造りです。

この様に同系統のエンジンですら、何種類ものクランクが存在して、使用目的により仕様が異なります。

奥が深いですよね~(笑)

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さて、クランクの重量に付いては、使用目的で変わると結論付けましたが、本日は、もう少し話を難しくします。

下の画像・・・ピストン・コンロッドは見ての通り、ノーマルハイトとショートピンハイト、ロングとショートコンロッドです。

何故、チューニングカーには、ロングコンロッドに、ショートピンハイトピストンが良いのか?

画像でも解る様に、クランク回転時にウエイトが真横に来る時が、最大のコンロッドの折れ角度が付きます。

ストロークアップをすると、この折れ角が一段と付きます。

この折れ角は、エンジン回転モーモーメントの遠心力を出すには、在る程度は必要です。

しかし、特に2TGの場合は、3Tクランクを入れて、ノーマルコンロッドを使うので、折れ角は非常に厳しくなります。

この折れ角を表すのに、コンロッド芯間 ÷ ストロークの1/2を、連桿比(れんかんひ)として計算します。

2TG 改2000ccの場合 コンロッド芯間123mm ÷ ストローク78mmの1/2、39mm    3.153

カメアリL型3.1Lの場合 コンロッド芯間138mm ÷ ストローク83mmの1/2、41.5mm   3.325

A12の場合 コンロッド芯間121.5mm ÷ ストローク70mmの1/2、35mm   3.471  となります。

基準としては、排気量はともかく、旧車で一番バランス良くトルクが在り、高回転が回るのがA12エンジンだと思います。

一般的に連桿比は、3.5が基本だと言われますが、それを境にトルク型、高回転型と判断されます。

やはり、A12の例を見ても連桿比が、3.5に近いエンジンがバランスの良いエンジンだと言えると思います。

高回転重視のF1や、最近のバイクは、連桿比・4.0を超える物が沢山在ります。

単にボア・ストロークだけで高回転型とトルク型を分けるのでは無く、各エンジンの連桿比なんかも計算しながら各エンジンを分析すると非常に面白いですよ~

何を書きたいかと言うと、2TG改2000ccは、ボア・ストローク88X78なので、ロングストロークとは言わないですが、決して高回転型のエンジンでは無いと言う事です。

L型に比べてパーツの選択肢が少ないですが、2TGに、ショートピンハイト・ピストンとロングコンロッド組み合わせは面白いと思います。


勿論、チューニングする場合は、ボア・ストローク、連桿比だけでなく、ピストン・コンロッドの重量、クランクの重量なんかも絡んで来て、これで間違い無いなんて答えは出ません。

例えば、フォーミュラーカーは、軽量で空気抵抗が少ないので、ショートストロークの連桿比を大きく取ったエンジンで走行可能です。

しかし、箱車の場合は車両重量が在り、尚且つフォーミュラーに比べて空気抵抗が極端に増えるので、ショートストロークは不向きです。

また、コンロッドの折れ角も在る程度無ければトルクが出ない、レスポンスだけのエンジンになってしまいます。

結局、箱車の場合は、エンジン内で回転するパーツは軽い方が性能は上がるが、在る程度の重量は必要と言う矛盾に突き当たります。

纏まりの無い文章になりましたが、今更ながら、チューニングの深みにどんどん沈ん行く様な気がします。

興味の在る方は何度か読み直して下さい(笑)

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T型系 T・2T・3T エンジンブロック比較

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おはようございます。

トヨタ、T型系のエンジンブロックの比較です。

1400ccのT型、1600ccの2T、1800ccの3Tと三つのブロックが揃う事は私共でも、まず在りません。

この機会に解る範囲で比較検証しました。

外観上からは解らないですが、経験者に聞く所によると、T型はブロック内部の厚みが違うそうです。

実際に、89mmピストン使用時にスリーブを入れると加工段階で肉厚の違いが解るとの事なので確かな情報だと思います。

これが、1400ccT型ブロックがマニアブロックとされる要因だそうです。

厚みが違う理由としては、オイルショック以降、技術の向上と材料の節約で軽量化によるコストダウンが行われて肉厚が少なくなったそうです。

これは、トヨタだけに限らず、ニッサンでも同じでL28のN42がF54に移行して行ったのと同じですね。


さて、実際の比較です。

まず、三つのブロックに3Tクランクを入れて、コンロッドも付けて一番狭い部分を比較して見ました。

Tと2Tの違いは、ほとんど解りませんが、3Tは明らかにクリアランスが広いです。

これでは、解り難いので今度は、コンロッドを抜きロングボックスを入れてみました。

Tは12番の外径17パイがピッタリ。

2Tは、12番で少し余裕が在るので、18パイ位でしょうか。

3Tは、13番の外径20パイがピッタリでした。

つまり、T型と2Tは、ほぼ同じ。

3Tは、T・2T型に比べて、3mmブロック内寸が大きくなっています。

それは、最期の画像トヨタマークの膨らみで確認出来ます。

T型と2Tは、外見上区別が付きませんが、3Tは、トヨタマークの部分が膨らんでいるので直ぐに解ります。

結論的には、少加工は必要ですが、どのブロックにも3Tクランクは使用可能。

強度を考えるなら、初期物ブロックが良いと思われます。

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トヨタ・ニッサン・BMW、ワークスエンジン比較

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おはようございます。

昨日は一日中雨で作業は、ほとんど進んでいません。

車検整備や陸自には行きましたが、本日は先日から嵌っているネットで集めた画像を紹介します。

現在では、DOHC,4バルブは当たり前ですが、1970年代に量産車には考えられない、高技術・高コストなレース専用システムでした。

そんな時代に各メーカーが、自社の威信を賭けフラッグシップ・エンジンを搭載した車両をレースに勝たせるべく開発した、OHCやOHVエンジンに、4バルブDOHCのスペシャルヘッドを搭載したエンジン達です。

製造台数は20~30基程度で、ワークスもしくは極僅かなレース関係者にだけ渡り、一般に出回る事はほとんど無く、当時ですら超希少。

現存台数は、ほんの僅かだと思われます。

だからこそ、現在でも伝説の様に語り継がれる旧車好きには憧れのエンジン達です。


まずは、BMW/M12・・・2000ccエンジン。

BMW2002のM10エンジンをベースに、1気筒当り4バルブのツインカムヘッドを搭載したエンジンです。

主に、F3カテゴリーで活躍したエンジンですが、ターボを付けてGr5などにも出場していました。

エンジンのデザインも美しいですが、フルギアトレーンの時計の様なメカニカルな並びは、我々メカ好きには堪りません。

下記に、ニッサン・トヨタと紹介しますが、最初にBMWを紹介したのは、当時F3カテゴリーでは、M12は無敵で、ニッサンもトヨタも、このM12のノウハウを研究して打倒BMWを目指したと言われているからです。

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続いて、最初の画像が、ニッサンLZ14。

510等のL14をベースにPB110エクセレントに搭載されレースに出場しました。

カマボコ型のカムカバーが初期型の証です。

2枚目は、LZ14~LZ18までが、このフラット形状のカムカバーで、フォーミュラーパシフィツクからF3まで使われていました。

3枚目は、LZ20・・・ターボを付けてGr5やラリーで活躍しました。

年式やレースカテゴリーにより、クーゲルフィシャー・メカニカルインジェクション仕様やソックス、ウェーバーキャブと様々な仕様が在りました。

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次は、トヨタ3KR・・・137Eです。

KP47スターレットのK型エンジンを、1気筒当り4バルブDOHC化して、TSレースで活躍したのはご存知だと思います。

上記、LZ14とは、数年違いで同じカテゴリーは走っていません。

デンソー製のメカニカル・インジェクションが美しいですよね~

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次は、セリカやTE27等の2TGをベースに4バルブ化、バルブ挟み角30度と言う侠角ヘッドの151Eです。

ラリーや、フォーミュラー・パシフックレースで活躍しました。

137Eが、1300cc

151Eが、1600cc

152Eが、2000cc

トヨタは、排気量別に3カテゴリーのスペシャルヘッドを製作した様です。

バルブ挟み角等の基本設計は同じなので画像では非常に良く似た形状をしていますが、大きさは全く違う、スペシャル・シリンダーヘッド3兄弟です。

また、2TGには、8バルブのまま、ツインプラグ化された、126Eなんてエンジンも在りました。

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最後は、トヨタエンジンの長兄・・・セリカ・コロナ等の18RGをベースに、4バルブ化した152エンジンです。

私は、この152Eが、Gr5シュニッツアー・セリカターボに搭載された以外では記憶にないですが、2000ccターボのパワーは凄まじかったんでしょうね~

2TGと18RGにもBMW/M12のフルギアトレーンほど精密ではないですが、一次側カムチェーンに変わりギアトレーンが在ります。

3兄弟とも画像では、ほんと良く似ているでしょ~

でも実際には、全長が、137E・約40cm 151E・約50cm 152E・約55cmほどのサイズです。

特に3KR(137E)の実物は、非常にコンパクトで凝縮した様なメカニカルさが堪らないんですよね~


他にもニッサンならFJ20のシルビア・ホロモゲモデルのFJ24や、トヨタなら同じくセリカ・ホロモゲモデルの4TG等が在りますが、どとらも元から4バルブDOHCなので、やはり元が2バルブのヘッドを造り直した、上記のエンジン達こそが、スペシャルと呼べるのでは無いかと思います。

しかし、やっぱりスペシャル・エンジンは、いいですよね~

画像を眺めているだけでも飽きが来ません(笑)


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